―台湾翠青- 中秋の音楽会へ参加して(9月20日~23日)
2018/10/13
- 表示日付
- 2018年9月
- 活動内容
- 毎年参加させていただいている台湾も今回で3回目(内植樹で1回、音楽会は2回目)となりました。渡航経験の浅い私ではありますが、原稿の依頼がありましたので、僭越ながら投稿させていただきます。駄文散文となりますこと、ご承知おきください。
はじめに、2011年3月11日-東日本大震災の際、台湾は200億円にもなる義援金とたくさんの支援物資を送ってくれました。どの国よりも多く、そしてどの国よりも早い対応でした。私は、福島県いわき市で被災し、実際に支援を受けた一人です。 育桜会で活動することで少しでも台湾の方々に感謝の気持ちを伝えたく、毎年参加させていただいております。
今回のツアーは、音楽会の他にもたくさんの観光をさせていただきました。新北市 金宝山墓園では、鄧麗君(テレサ・テン)が眠る墓地に行ってきました。遠景に海を望み、透き通るような青と新緑の景色の中、彼女の歌声が墓地に響き、今でも台湾の人に大事に愛され続けているのが伝わってきました。 実は私の母も彼女の大ファンで、当時小学生だった自分の枕元でいつも熱唱し(つぐない・愛人・別れの予感が多かった気がします)、母のあまりの(大声)美声に寝られなくなったのを覚えてきます。 当時は歌詞の意味もよくわからず、眠りを妨げる迷惑な曲(…すみません)としか感じていませんでした。しかし自分も母親の年代になり、インターネットで彼女が歌う動画を見ていると、こんなにも品のある女性が歌い、綺麗な歌声だったんだ…と自分の母には決して真似できなかった理由がよくわかりました。 中でも「別れの予感」という曲が自分は大好きです。「あなたをこれ以上愛するなんて私にはできない」と最上級の幸せを歌うこの歌詞も、彼女のどこか儚い歌声に届かぬ願いを感じ、「別れの予感」というタイトルをつけることでこんなにも悲しい歌に変わってしまう。 歌の技術や声量ではない「何か」に、いつ聞いても本当に心を惹きつけられてしまいます。
音楽会は、中秋とはいえ石垣島とほぼ同じ緯度となる台湾。残暑厳しく服の中から湧き出す汗と額の粒を拭いながら、時折抜ける涼しい風が気持ちいい-そんな中開催される音楽会でした。 伝統的な台湾の音楽のほか、今年は和太鼓や日本の歌謡も披露され、拍手喝采を受ける姿は日本人としても嬉しい気持ちになりました。 そして音楽会の最後の演目は「台灣翠青」。美しいメロディーが会場中に溢れ、フィナーレを迎えました。私はこの曲に、テレサの持つ「何か」と同じ感覚を覚えました。歌われている方と演奏している方の思いが、中秋の夜空に溶け本当の台湾を感じた瞬間でした。 この曲が台湾で永遠に続きますように…願いを込めて結びとしたいと思います。
台湾翠青(台湾は翠なり)
太平洋西南海辺,美麗島台湾翠青
(太平洋西南の沿海、美麗島台湾は翠なり)
早前受外邦統治,独立今欲出頭天
(外来統治より独立し、今や擡頭せんとする)
共和国憲法的基礎,四族群平等相協助
(共和国憲法を基礎となし、四族平等で相助け)
人類文化、世界和平。国民向前、貢献才能
(人類の文化と世界平和に向かい、国民は持てる力を捧げよ) (文責 工藤正樹) - 画像リスト
テレサ・テンの記念墓園で- 画像リスト
渓頭妖怪村主題飯店鳥居- 画像リスト
植樹地訪問「鹿谷石馬公園」- 画像リスト
陳建仁副総統と松澤理事長- 画像リスト
黄崑虎総会長お孫さんの演奏- 画像リスト
黄崑虎総会長の四合院邸宅